お仕事


昨日は事務所でちょっとうっかりなことをして、それをくよくよしながら帰宅したら、夫の職場で感染者発生のニュース。「いざというときのフローチャート」を見ながら、あっちこっちにメールやら電話して、今日は自宅待機。

それでもなんだか落ち着かず、散歩してたら犬のうんちを踏むし、かごの模様は何度編みなおしても変。自分の職場から言われることと夫の職場の温度差が違うことにオロオロして空回りの一日が終わる。

明日は何とか出勤。

会社にささっていた、「出る杭」が、とうとう打たれて引っ込む。
そしたら、他の杭が妙に出っ張ってきた。かえって面倒くさい気分になる。

なぜか同時に部署再編の方針が変更。
「お前の異動に上のほうが反対しているからだ」と、みんなの前で余計なことを言う人もいて、私が誰かに何かを言ったから変わるべきことではなかったのに、自分が変な魔法を使ったような気になる。

夫からは、「職場に新しいポストができるから、部屋の看板書いてくれ」と言われた。
それもいい加減だと思う。面白そうでやってみたいけど。

システム運用に異動の内示。
なんだかぼんやりしている。

移管された案件で、思わぬことが起きていて、発見してから2日は動揺して、そのあと2日かけて電話かけたり自腹で買ったマニアックな本読んだりして、偶然に事なきを得た。
自分だからできた仕事だと思ったし、夫は「誰かの役に少し立った」と言ってくれたが、会社では誰もほめてくれない。「面倒なことを見つけて騒いでる」と思われているだろうなと思ったりして胸が痛苦しいような気持ちでいた。

昼ごはんから帰って、薄暗い事務所の駐車場に何か落ちているのをみつける。手に取ったら男性の下着だった。

スマホいじりにも飽きてきたところへ、久しぶりに吉川英治を読んだら大はまりする。
黒田官兵衛、親鸞、上杉謙信。合計5冊を一気に読んだ。

歴史の流れとか、逆境とか、いままで自覚していなかったことが、近頃うっすら見えてきて、強さとか気高さとか潔さとかが、自分にも少しは身についてほしいと思い、身につけようと思った。

先週から少し疲れていて、仕事が空回りしてて、いろいろな人を心の中で責めながら歩いて帰る途中、下町風の中華料理屋でごはん。
怪しいけど、常連風のお客で意外に盛り上がっていたので大丈夫かなと思って入る。

大きなクロメジナの魚拓が黄色くなった壁に飾ってあって、夫の土産話に写メ撮ったら、ビールで盛り上がっていたおじさんがどんどん話しかけてくる。別なグループの子供はグリーンガムを1枚くれる。店の大将は、野菜炒めを作り終わると釣りの話をどんどん始める。

行き場のない孤独感にふさがれた日に、少し面白いことをしてくれる天使はきっといる。

最近ずっと気になる言動があって、昨日ついに職場で大きな声を出してしまった。

言いたいことは伝わらず、自分の気持ちは却って傷つき、疲れた。

「謝る筋合いではない」と意地になりつつ、でも、アタマ下げたほうがすっきりするような気もしている。

 

2度目の熊本勤務が決まって、動揺のうちに3週間。東京暮らしはあと1週間を切った。

夫がさびしがってくれるのが少しうれしいような余計にさびしいような。

3月は異動内示、4月は人事異動。

東へ西へ。北へ南へ。

突風に吹かれた。

事務所が新しいビルに引っ越して半月。

今までにない広いフロアで、今までにないほどたくさんの人が机を並べている。

明るくて見晴らしの良いオフィスで仕事もはかどるかと思いきや、小競り合いや小さないざこざが結構発生する。

たぶん、今までにない環境にみんな緊張しているのだろう。

 

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